睡眠障害は現代社会を反映する特徴的な病気と言えます。社会の複雑化や高齢化・肥満化傾向・睡眠不足や不規則な生活リズムなどに影響され、睡眠が障害されると、身体も精神も影響を受けます。質のよい睡眠は、健康な生活を継続するために不可欠と言えます。「何かおかしいな」と思ったら専門医の診察を受けましょう。
※睡眠検査のご案内
■MSLT(睡眠潜時反復検査)
日中の眠気を評価します。前夜に良眠していただき、日中に脳波を測定します。昼間1日の検査です。
■睡眠時無呼吸症候群(SAS)検査
夜間睡眠時に検査・記録を行います。携帯型(簡易型)検査の結果により、PSG(終夜睡眠ポリグラフィー)による精密検査を検討します。
携帯型検査は、持ち帰っていただく装置を身に着けて、自宅でいつも通りに就寝していただきます。
PSG(精密検査)は当院にて1泊2日で検査します。
PSG(精密検査)とMSLT(睡眠潜時反復検査)の検査入院の流れはこちらです。
※睡眠障害について
睡眠障害とは、睡眠に関して何らかの問題がある状態です。
日本では、成人の約21%が不眠に悩み、約15%が日中の眠気を自覚しているとの調査報告があります。
「睡眠に問題がある」というとまず思い浮かぶのは「不眠」ですが、それ以外にも、昼間眠くて仕方がない・睡眠中に病的な運動や行動が起きている・睡眠のリズムが乱れて戻せないなどの特徴をもつ疾患もあります。
睡眠障害によって、日中の眠気やだるさ・集中力の低下などが起こると、日々の生活に支障をきたし、場合によってはさまざまな事故につながることもあります。
また、睡眠障害が長期間持続すると、生活習慣病やうつ病などにかかりやすくなると言われています。そのため、睡眠障害は放置せず、適切に対処することが重要です。睡眠障害の治療は疾患によって異なり、薬の服用だけが睡眠障害の治療ではありません。
症状やサイン、診察や検査の結果から、その原因となる疾患を適切に診断し、原因に応じた治療を行うことが必要です。